令和6年度 知事顕彰邑(3邑)

浮橋(うきはし)

市町
伊豆の国市
邑の概要
「浮橋地区まちづくり実行委員会」が、地域の活性化を図るために遊休農地を活用した蕎麦栽培や、地域内外の子どもを対象としたイベントを実施。令和6年度からは多面的機能支払交付金を活用した農地維持活動も行っている。また、有機農業を行う企業が参入したことを契機に、地域内で有機農業が広まりつつある。農産物直売所「まごころ市場」には地場野菜や加工品が販売されており、地域内外から多くの多くの来訪客を集めている。
評価点
浮橋まちづくり実行委員会に民間企業が加わり、安定かつ持続性のある邑づくりの体制が構築されている点、「まごころ市場」を中心とした地産地消が活発で、地域経済を発展させる原動力が感じられる点が評価された。

梅ヶ島(うめがしま)

市町
静岡市葵区
邑の概要
梅ケ島の地名にちなんだ梅の植樹をはじめとした景観形成を実施。地域の力で守り育ててきた「梅の里」では梅まつりや温泉郷まつりが開催され、地域内外から多くの人が訪れる。静岡市指定無形文化財である新田神楽には地域の中学生から大人まで幅広い層が参加し、文化の継承に努めている。地域内には市営温泉「黄金の湯」、地域で栽培したお茶を活用した紅茶等を販売する「梅ヶ島くらぶ」といった地域資源を活かした施設が並ぶ。世界農業遺産である「静岡水わさびの伝統栽培」による水わさびの栽培も盛んである。
評価点
温泉資源をはじめとした自然環境資源のポテンシャルが高くそれらをうまく活用している点、地域の伝統文化継承に努め地域の子どもを大切に育てており、親の家業である農業や林業を継ぎたいとの声がある点、また古い施設が廃業する一方、新しい施設が見られ、若い世代にとっても魅力的な邑となっている点が評価された。

~竜ヶ石山~西四村の里(~りゅうがしやま~にしよむらのさと)

市町
浜松市浜名区
邑の概要
県内外から観光客が訪れる鍾乳洞のある竜ヶ岩洞、つなぐ棚田遺産に認定されている白橿の棚田、地域のシンボルである竜ヶ石山など、魅力あふれる地域資源を活かすことで交流人口の増加を図る活動を展開している。「里山元気もりもり隊」を核とした白橿の棚田の保全活動には、地域内外のボランティア、企業、大学といった多様な主体が参画している。多面的機能支払交付金を活用した農村環境の保全活動も行われており、棚田を中心として地域全体の農村環境が維持されている。
評価点
7年かけて復田した棚田空間から臨める遠州灘の眺望の秀逸さ、多様な地元組織に企業、大学も加わり社会的な結束向上が見られる点、観光資源である竜ヶ岩洞が地域に雇用機会や農産物の販売機会を与えている点が評価された。